• DB802XXE
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  • 557 / 70505
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3rdと4thの移行期モデル
サンプリング元となったリーバイスの3rdと4th移行期モデルは、1966年頃の制作と推定されます。生地は確実に4thのものですが、パターンは3rdモデルを使用した仕様となっています。さらにパッチは、大型の70505/557ダブルネームが付されているのが特徴です。この個体には興味深いディテールが数多く見られ、今回はそれらを忠実に再現しました。リーバイス特有の大らかさと、生産効率を優先したために許された工場ごとの仕様差異を感じ取っていただけるジャケットとなっています。
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日本綿布の生機デニム生地
日本でも有数の個性的なデニム生地を生み出し続けている岡山県井原市のデニム生地工場。事務所は県の重要文化財にも指定されている老舗の生地工場です。今回はリーバイス501XX 1947年製モデルを持ち込み、経糸緯糸の本数や太さ、強めのネップ感、通常の染め回数よりも多く青黒い1947年特有の色味を再現したインディゴなど、日本綿布さんのノウハウが凝縮した至高の生地となります。その生地を経糸緯糸の本数も全く同じまま綾目だけを左織りにして仕上げた至高にして究極の左綾デニムが生み出されました。
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ステッチ色と綿糸
今回使用した黄色とオレンジの綿糸は、もともとは同じ色として用いられていたと考察したものです。製造時期やロットの違いによって経年変化に差が生じ、褪色の過程で黄色とオレンジに分かれて見えるようになったのではないか、という考えからこの2色を選びました。ワンウォッシュの状態ではほとんど違いが分かりませんが、着用や洗濯を重ねていくことで、それぞれの色の個性が際立ち、黄色とオレンジのコントラストが徐々に楽しめるようになっています。そんな色の変化も“育てる楽しみ”のひとつとして、遊び心とともに味わっていただければと思います。
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前立てステッチの広がり
リーバイス3rd型ジャケットの特徴でもある、上方向に広がる前立てのステッチ。このディテールは、シルエットにシャープさを与え、よりマスキュリンな印象を強調する要素だと考えています。今回はそのイメージを踏襲し、同様のステッチワークで再現いたしました。
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ポケットフラップの大きさ角度
3rdから4thへの移行期以前のモデルでは、フロントのポケットフラップが大きめに作られており、それが男らしい雰囲気をより強調するディテールとなっていました。このディテールには、良い意味での野暮ったさがあり、どこか愛嬌を感じさせる要素でもあります。今回はその魅力を再評価し、忠実に再現しています。
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アジャスタボタンのステッチ
アジャスターボタン取り付け部のステッチ仕様は、当時の製造工場や年代によって多様性が見られます。リーバイスにおいては、生産拠点ごとの技術的解釈や作業者の裁量によって、取り付け方法に微細な違いが生じていました。DUDE BUNCHでは、実在するヴィンテージ個体のディテールをもとに、その仕様を忠実に再現しています。もし当時のオリジナルピースをご覧いただく機会があれば、ステッチワークの多様性を比較・検証していただけるはずです。こうしたディテールのばらつきにこそ、当時の大量生産体制における許容幅や、リーバイス特有の“寛容性”を見出すことができます。
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ポケット裏のステッチ
本来、リーバイスの4thタイプにおけるカンヌキ(カン留め)には、ブラックのステッチが用いられるのが定説とされています。しかし、本作では移行期特有の過渡的ディテールとして、先行する3rdタイプの仕様を踏襲し、イエローステッチによるカンヌキを採用しています。こうしたディテールは一見すると見過ごされがちですが、時代的背景や生産現場の実態を考慮すると、当時ならではの“仕様の揺らぎ”として非常に興味深い要素であり、隠れた魅力の一つといえます。
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袖のステッチ
袖部分に施された斜めのステッチは、当時の規格書には明確に記載されていないものの、特定の時期や工場ロットにおいて稀に確認される仕様です。このディテールは、生産現場における縫製工程の簡略化や、工場独自の運針アレンジの結果である可能性が考えられます。DUDE BUNCHにおいても、そうした“仕様の揺らぎ”を反映し、あえてその斜めステッチを再現しています。大量生産体制のなかで統一性よりも実用性が優先されていた当時の空気感や、工場ごとの個性を想起させるディテールとして、隠れた魅力のひとつとして再現しました。
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襟裏のステッチ
今回のモデルでは、襟裏の縫製仕様にも注目し、ディテールの再現性を高めるためにネイビーの縫製糸を採用しています。襟裏は着用時には見えにくい部分でありながら、ヴィンテージ個体においても工場や年代によって糸色にバリエーションが見られる箇所のひとつです。視認性の低い内側にも手を抜かず、当時の雰囲気や縫製ニュアンスを感じさせるため、今回は意図的にネイビーの糸で仕上げています。こうした“見えないこだわり”こそ、プロダクトとしての完成度を左右する要素であり、DUDE BUNCHにとっても重要なディテールとして再現しています。
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第6ボタンの間隔
第5ボタンと第6ボタンの間だけ明らかに不均等なボタンピッチとなっている点も、当時のリーバイス製品に見られる興味深いディテールのひとつです。寸法のばらつきがあってもB品扱いされず市場に流通していた背景には、量産現場ならではの“おおらかさ”が表れています。こうした個体差こそヴィンテージの魅力であり、DUDE BUNCHが再現したいディテールです。
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3rdボタンの銅色
防縮加工が施された品番には、当時のリーバイスのルールとして銅色のボタンが使用されていたようです。今回のモデルでは防縮加工は施しておりませんが、3rdタイプの基本仕様として銅色ボタンを採用しております。また、将来的にはDUDE BUNCHオリジナルのボタンを導入することを検討しており、そこも密かなこだわりのポイントとなっております。
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革パッチ・ロットナンバー
本作では、洗濯によるシュリンク特性を持つレザーと、伝統的な配色を用いてヴィンテージリーバイスの革パッチを忠実に再現しています。パッチに描かれたプレーリードッグは、アメリカ西部の牧場で土地を肥沃にする動物として親しまれており、その愛らしい姿をアイコンとして採用しました。また、大型のパッチデザインは3rdタイプからの移行期モデルを意識した仕様です。初期ロットには品番に「1」を含む“DB812XXE”が付されており、これは最初の30着のみ存在する非常に希少な初期生産品番です。現在の通常生産品番は“DB802XXE”となっております。